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FOX-TROT ** サンマリ サンソン マリー ふしぎの海のナディア イラスト 漫画 サンマリ エコイコ ネモ船長 グランディス エレクトラ **

ふたりはプリギス <みそさんのSS付> (グランディス、エレクトラ)
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コメント
ふたりはプリギス <みそさんのSS付> (グランディス、エレクトラ)

この2人がプリキュアだったらギッスギスだね・・・
という如月さんのTwitter発言から生まれたこのイラストですが、
みそさんが腹筋崩壊SSをつけてくれましたwwww


みそさん作SSどうぞ!



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「全く!なんだってアタシのパートナーがあんたなんだいっ。」

タバコを咥えながら助手席で赤い髪の女が不機嫌に吼える。イラついた様子で足を組み、肺に入れた煙を勢いよく吐き出した。その様子に運転席に座る褐色の肌の持ち主は無言で全席の窓を開ける。

「そのお言葉、そのままお返しいたしますわ。」



***



つい数時間前のこと。グランディスとエレクトラは珍しく揃って同じ部屋に待機していた。普段は仲間たちと共に悪の組織ネオアトランティス撲滅のため、ノーチラス基地を拠点に活動している。しかし、この二人の相性は良いとは言えなかった。
その理由は至極簡単なもので、同じ男性に恋をしている、互いに恋敵なのだ。直接罵りあうことは少ないが、嫌味合戦は日常茶飯事で、他の隊員たちはとても恐ろしくて自ら首を突っ込むような真似はしない。
そんな二人が一緒の部屋にいるのだ。誰もそこに入ろうとはしなかった。

二人はさして会話らしい会話もなく、エレクトラは本を読み、グランディスはネイルの手入れをしていた時だった。突然待機室のサイレンが赤く光り、事件が起きたことを知らせる。けれども、二人が普段戦闘に赴くことは殆どない。なので、サイレンの警告に次ぐ事件内容の放送に耳を澄ませても、互いに手を止めてはいなかった。
その内容を聞くまでは。

『緊急事態!緊急事態!ネモ司令官がガーゴイルに攫われた!』

ネモ司令官という名前に二人は反応し、同時に立ち上がる。
心配そうな面持ちで、放送が告げる次の言葉を待った。

『至急、エレクトラ隊員、グランディス隊員は現場へ向かってください!』



****

「司令部の奴らはほんっっとに、ネモ様以外使えないね!アタシ一人で十分だってのに。」

組んだ足に肘をつき、車外に向けてボヤく。乱暴に灰皿へ吸殻を突っ込むと、どかっと背もたれに凭れかかった。このイライラは、勿論エレクトラと組まされた司令部への恨みもある。だが、ネモのことが気にかかり、心配からの焦りもある。

「貴女一人では力不足と思ったのでしょう。賢明な判断だと思いますが。」
「あんだって?!」
「それに、わたくしのほうが戦闘経験は上です。今回の現場はわたくしが仕切らせて頂きます。」

少し冷やかに、嫌味を含めると、エレクトラはアクセルを吹かした。彼女もグランディスと同様、ネモのことを案じ、一刻も早く現場に辿りつきたい、その一心だった。




***



廃工場へたどり着くと、静かにその裏手へ車を止める。司令部によると、ここでネモは囚われているらしい。

「ここにネモ様が…。お待ちください、いまこのグランディスが助けに参りますわっ。」

颯爽と車を飛び降り、廃工場へ走っていくグランディスの背を見て、エレクトラは溜息をつく。何故自分があんな非常識な人間と一緒に組まされなければならないのか。不満はあるが、いまはそんなことを言っている場合ではない。
サイドブレーキが上がっていることを確認し、エレクトラも赤髪の女性の跡を追った。


廃工場はだいぶ長い間放置されていたようで、かなり埃っぽい。じめじめとした嫌な感じを背負いながら、二人は先を急ぐ。
やっと見つけた最奥の扉を思い切り開けると、そこには愛する男性が磔にされている姿があった。

「ネモ様!!」
「ネモ司令官!!」

二人の声が部屋に響くも、ネモは微動だにしない。揃って彼に向い走り出そうとしたその時、銃声と共に弾丸がその足元に穴を開けた。

「…君たち二人だけとは。我々も舐められたものだな。」

くっくっく、と笑い声を洩らしながら、磔の後ろから仮面をした男が現れる。この男こそ悪の組織、ネオアトランティスの黒幕、ガーゴイルだった。
ガーゴイルがパチンっ!と指を鳴らすと、どこにいたのか、銃を持った兵隊たちがぞろぞろと現れ、二人を取り囲む。多勢に無勢、誰が見ても万事休すだ。
しかし、グランディスもエレクトラも決して取り乱しはしない。いや、それどころが不敵な笑みさえ浮かべていた。

「このままだと、ちぃーっと厳しそうだね。」
「そうかしら?でもせっかくだから、何も見せずに勝ってしまうのも失礼ですわね。」


「「変身!!」」

そういうと二人は光に包まれた。いきなりのことに、ネオアトランティスの兵隊たちは目がくらみ、彼女たちを直視できずに顔を背ける。
すこしずつその光は小さくなり、完全に収まった時に現れた二人の衣装は先ほどとはことなっていた。

「光の使者、ギスブラック!」
「光の使者、ギスホワイト!」
「「二人はプリギス!!!」」



いきなりのことにざわめく兵隊たち。仮面をつけているから読み取れないその表情も、おそらくその中では一体何が起こったのかと目を点にしているだろう。

「ただ着替えただけで、我々に勝てると思うのかい?実に滑稽だよ。」
「ただ着替えただけと侮っていたら後悔しますわよ。」

エレクトラ改めギスホワイトは不敵な笑みを崩さぬまま、しかとガーゴイルをにらみ続ける。

「ちんたら話してないで、さっさとやりな!」

もう待っていられない、とばかりにグランディス改めギスブラックは敵兵に突っ込む。その手には小瓶が握られていた。
突然自分たちに向かってくる女に引き金を引くも、軽い身のこなしにひとつとしてその玉は当たらない。あっという間にその距離を縮めると、ギスブラックは小瓶の蓋を開けそれを振り回す。

「ダイレクトペッパーアタック!!」

先ほどの小瓶に収まっていたとは思えない量の胡椒が敵兵を襲う。粒の細かいその胡椒は仮面を物ともせず、その鼻に、目に強烈な刺激を与え、攻撃する。

「ぐわぁぁぁ!」
「は、はくしょーーん!!ひ、ひくっ、はくしょん!」

阿鼻叫喚のまさに地獄絵図。周りにいた敵兵は軒並み戦闘力を削がれている。それに追い打ちをかけるかのように、ギスブラックは二つ目の瓶を開けた。

「もうちょっと、品よく戦ってほしいものですわ。」
「戦いなんて、品を求めるもんじゃないだろ、このスットコドッコイ!」
「いくらスタイルに自信がおありでも、品がなければ殿方だってそそられませんわ」
「ふん、ペチャパイが僻んでんじゃないよ!」
「な!?そ、そんな年で子供じみたことを!」

なんとか胡椒の攻撃から逃れた、または回復した兵たちがこちらに向かってくる。その気配を察してエレクトラは自信の太ももに手を伸ばし、分厚い本を取り出した。

「研究書ハンマー!!!」

ハンマー投げよろしく、鎖に繋がったごつい本を振り回し、無作為に的に放り投げる。遠心力の加わったそれは、大の男をも容易く卒倒させた。

「それのどこに品があるってんだい!!」
「あら、学問とは教養ですわ。十分品といえるでしょう?」
「それを投げちまって品もクソもあるのかねぇ。」

二人は喚きあいながらも、次々と敵をなぎ倒していく。気付けばガーゴイルの姿は消え、立つ気力のある敵兵ももはや皆無だった。しかし、その言い合いは止まらない。
「アタシがネモ様を助けたんだ!あんたはさっさと帰りな!」
「何をおっしゃいますことやら。今日はわたくしが指揮を執ると言ったでしょう。」


ぎゃーぎゃーと姦しい女性たちを眼の前に、「どちらでもいいから早くおろしてくれ」というネモの心からの声は届かなかった。 


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